概要
下水道管渠の劣化をマルコフ推移確率モデルで予測する場合、ステップ数によって具体的にどう変化するか調べます。
参考
下水道維持管理について国土交通省が公開している次のページの下部にある、下水道事業のストックマネジメント実施に関するガイドライン-2015年版-【付録5】管渠の健全度予測式 に記載されている内容を参考にします。
説明
基準年度\(t\)において、劣化なし、緊急度iii、緊急度ii、緊急度iの割合を、
それぞれ \( S_o, S_3, S_2, S_1 \) とします。ここで、\( \sum_{i} S_{i} = 1 \) です。
\begin{align} \boldsymbol{S_t} = \left( \begin{array}{c} S_o \\ S_3 \\ S_2 \\ S_1 \end{array} \right) \end{align}
1ステップ後の状態への遷移行列 \( \boldsymbol{P} \) を、次のように表します。
\begin{align} \boldsymbol{P} = \begin{pmatrix} p_{oo} & 0 & 0 & 0 \\ p_{o3} & p_{33} & 0 & 0 \\ p_{o2} & p_{32} & p_{22} & 0 \\ p_{o1} & p_{31} & p_{21} & p_{11} \end{pmatrix} \end{align}
\(p_{ij}\) は、緊急度\(i\)から緊急度\(j\)に遷移する確率です。
緊急度\(i\)から必ずいずれかの緊急度に遷移するため、\( \sum_{k} p_{ik} = 1 \)を満たします。
また、経年変化で緊急度が回復することはないため、遷移行列の上三角部分の成分は0です。
\( \boldsymbol{S_t} \) に \( \boldsymbol{P}^n \) を左から作用させることで、\(n\)ステップ後の緊急度の割合 \( \boldsymbol{S}_{t+1} \) が求まります。
パラメータを決めて試してみよう
初期状態での緊急度の割合および推移行列の成分を設定し、
\(n\)ステップ後の緊急度の割合を求めてみましょう。
\(n\)には100以下の整数を入力してください。
初期状態の緊急度の割合
\( S_o = \)
\( S_3 = \)
\( S_2 = \)
\( S_1 = \)
遷移行列の成分
\( p_{oo} = \)
\( p_{o3} = \) \( p_{33} = \)
\( p_{o2} = \) \( p_{32} = \) \( p_{22} = \)
\( p_{o1} = \) \( p_{31} = \) \( p_{21} = \) \( p_{11} = \)
ステップ数 \( n = \)
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\(n\)ステップ後の緊急度割合
緊急度割合の変化
———- 表示ここまで ———-