概要
三角関数(sin,cos)の積分をする時、様々な性質を利用することが多いです。
ここでは、基本的な形の三角関数 sin(mx),cos(mx)を任意の区間で積分し、その特徴を見ることにします。
例
次の2種類の積分を考えます。
∫basin(mx)dx∫bacos(mx)dx
まず、三角関数の対称性による基本的な特徴を見てみましょう。
m=1 のとき、sin(x),cos(x)の周期2πで積分すると、プラス部分とマイナス部分が打ち消しあって 0 になることがわかります。
∫π−πsin(x)dx=0
∫π−πcos(x)dx=0
好きなパラメータで試してみよう
区間[a,b] と m を色々と変えて積分してみましょう。
整数でなくても大丈夫です。
下記の条件を満たす a,b,m を入力し、「表示」ボタンを押してください。
a,b は、それぞれ [入力値 × π] となります。
- −2π≤a≤2π
- −2π≤b≤2π
- a<b
- −100≤m≤100
a= π
b= π
m=
b= π
m=
———- 表示ここから ———-
———- 表示ここまで ———-
考察
色々と試して見ると、例えば次の特徴が確認できます。
- m が整数の時は、2π区間の積分が0になる(周期の整数倍が2πになる)
- 半周期分の積分(山1つ分の面積)は、2/m になる
今回は sin(mx) と cos(mx) を別々に積分しましたが、積 sin(mx)cos(nx) を積分すると別の特徴も見えてきます。次の記事で紹介しているので、ご参照ください。

三角関数の内積と直交性
フーリエ級数展開の説明で出てくる三角関数の直交性について確認します。